法人が生命保険料を支払った場合は経費として計上することができますが、個人事業主が生命保険料を支払った場合は経費として計上することができるのでしょうか?こちらのページでは個人事業主が生命保険料を支払った場合の勘定科目と仕訳方法についてご説明します。
<目次>
1.個人事業主の生命保険料の勘定科目
2.個人事業主の生命保険料の仕訳方法
3.個人事業主の生命保険料は生命保険料控除の対象
4.個人事業主の生命保険料を経費にする方法
目次
1.個人事業主の生命保険料の勘定科目
個人事業主の方が自分自身を被保険者とした生命保険に加入しても、保険料を経費として計上することはできません。もし事業用口座から保険料を支払った場合は「事業主貸」という勘定科目で仕訳をしましょう。
事業主貸とは事業に使っている銀行口座のお金をプライベートの支払いに使った場合に使用する勘定科目です。事業主貸とは反対に、事業に使っている銀行口座に事業と関係ないお金が入金された場合には「事業主借」の勘定科目を使います。事業主貸・事業主借について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
事業主貸・事業主借とは
2.個人事業主の生命保険料の仕訳方法
事業に使っている銀行口座から生命保険料20,000円を支払った場合、以下のように仕訳します。
借方 |
金額 |
貸方 |
金額 |
事業主貸 |
20,000 |
普通預金 |
20,000 |
3.個人事業主の生命保険料は生命保険料控除の対象
生命保険料を経費として計上することはできませんが、生命保険料控除を受けることは可能です。生命保険料控除とは、生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料を支払った場合に受けられる所得控除のことです。所得税を計算する際に所得から生命保険料控除を差し引くことができます。生命保険料控除について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
生命保険料控除とは
4.個人事業主の生命保険料を経費にする方法
個人事業主の方は原則として生命保険料を経費にすることができませんが、従業員に対して生命保険をかけた場合は福利厚生とみなされ、経費として計上することが可能です。ただし、一部の従業員だけではなく従業員全員が保険に加入する必要があります。なお、従業員が家族のみの場合は福利厚生として生命保険を従業員全員にかけても経費として計上することができませんのでご注意ください。