所得は10種類に分類され、それぞれ総合課税か分離課税のどちらかが適用されます。こちらのページでは分離課税についてわかりやすくご説明します。
<目次>
1.分離課税とは
1-1.源泉分離課税とは
1-2.申告分離課税とは
2.分離課税の対象
2-1.譲渡所得
2-2.配当所得
2-3.利子所得
2-4.事業所得
2-5.山林所得
2-6.退職所得
2-7.一時所得
2-8.雑所得
目次
1.分離課税とは
分離課税とは所得ごとに定められた税率で課税されることです。総合課税は合算したうえで所得税を計算するのですが、分離課税は合算せず個別に所得税を計算します。なお、所得によっては分離課税か総合課税か選択できたり、内容次第で分離課税か総合課税か分かれたりする場合があります。分離課税には源泉分離課税と申告分離課税の二種類があります。
1-1.源泉分離課税とは
源泉分離課税とは所得を受け取る前に所得税が源泉徴収されていることです。源泉分離課税の場合、既に税金が引かれていますので確定申告をする必要はありません。
1-2.申告分離課税とは
申告分離課税とは確定申告の際に特定の所得を分けて、それぞれの所得税を計算し、納税することです。源泉分離課税とは違い、確定申告をする必要があります。
2.分離課税の対象
分離課税の対象となる所得についてご説明します。なお、給与所得と不動産所得は総合課税です。
2-1.譲渡所得
譲渡所得とは資産を譲渡することで得た利益のことです。建物、土地、借地権、株式は申告分離課税です。なお、ゴルフ場の会員権は総合課税となります。
2-2.配当所得
配当所得とは株式の配当金や投資信託の分配金のことです。配当所得の場合、通常であれば源泉分離課税ですが、希望すれば確定申告で納税することも可能です。なお、確定申告の際に申告分離課税として申告するか、総合課税として申告するか選ぶことができます。
2-3.利子所得
利子所得とは銀行の預貯金の利子や公社債の利子のことです。利子所得は源泉分離課税です。手元に入る前に源泉徴収されています。
2-4.事業所得
事業で得た所得は総合課税です。ただし、先物取引や株式の譲渡で得た収入は申告分離課税が適用されます。
2-5.山林所得
山林所得は申告分離課税の対象です。ただし、山林を取得して5年以内の場合は事業所得か雑所得扱いとなります。
2-6.退職所得
退職金は源泉分離課税ですが、確定申告をすることも可能です。申告分離課税で納税した方が税金を抑えられる場合があります。
2-7.一時所得
一時所得は総合課税です。ただし、加入してから5年以内に発生した一時払いの養老保険や一時払いの損害保険は源泉分離課税の対象です。
2-8.雑所得
雑所得とはその他の所得に分類できないもの全てです。雑所得は総合課税の対象です。ただし、FXや先物取引の利益は申告分離課税の対象となります。